AI関連の求人に応募すると、書類選考と面談だけで終わらず「実技課題」が出されることがあります。その場で30分ほど手を動かすものから、数日かけて取り組む持ち帰り形式まで幅があり、はじめて経験すると何を基準に見られているのか分かりにくいものです。ここでは、よく見かける課題の形と、採用側が確かめようとしている観点を整理します。
実技課題を出す求人が見られる背景
生成AIを使う仕事では、ツールの操作そのものより「どの作業を任せ、どこを人が確認するか」という判断に差が出ます。この判断は資格の有無や職務経歴書の記述からは読み取りにくいため、実際に手を動かす場面を見て確かめようとする選考が出てきています。
そもそもどんな求人があるのかを整理したい段階であれば、AI人材の求人はどこで探す?転職サイトとエージェントの使い分けもあわせてご覧ください。応募先の探し方と、求められる働き方はつながっています。
よく見かける実技課題の3つの形
これまでの成果物を提出する形
すでに作ったものを提出し、面談でその内容について質問を受ける形です。作ったもの自体の完成度より、なぜその題材を選び、どこで詰まり、どう解決したかを説明できるかが問われます。提出物の準備については生成AI学習のポートフォリオ作り方|転職・副業で伝わる成果物とはで詳しく扱っています。
その場で手を動かす形
画面を共有しながら、指定されたお題にその場で取り組む形です。時間が限られているため、完成させることより、手順を声に出して説明しながら進められるかが見られます。詰まったときに黙り込まず、どこが分からないかを言葉にできると印象が変わります。
持ち帰りで取り組む形
課題と期限だけ渡され、数日のうちに成果物と簡単な説明を提出する形です。時間をかけられる分、要件の読み取りや前提の置き方といった、作業に入る前の部分まで含めて評価されます。
課題で見られているのは「正解」そのものではない
前提をどう置いたか
実務の依頼は、必要な情報がすべてそろった状態で来ることのほうが少なく、実技課題もあえて曖昧さを残して出されることがあります。足りない情報に気づき、「この点は確認が必要だが、今回は◯◯と想定して進めた」と添えられるかどうかは、提出物そのものと同じくらい見られる部分です。
生成AIをどこまで使い、どこを自分で確認したか
生成AIの利用を禁じる課題もあれば、使ったうえでその過程を説明させる課題もあります。禁止されていない場合は隠さず、どの工程で使い、出力のどこを自分で検証したかを書き添えるほうが評価につながりやすくなります。使用の可否が書かれていなければ、提出前に質問して確認しておくのが安全です。
課題を受け取ったら最初に確認したいこと
- 提出期限と、提出の形式(ファイル形式・文字数・画面収録の要否など)
- 生成AIや外部ツールを使ってよいか、使った場合に明記が必要か
- 想定している読み手や利用場面(社内向けか社外向けかで作り方が変わります)
- 評価の観点として明示されているものがあるか
これらは応募者から質問してよい事柄です。確認の仕方そのものが実務のやりとりに近いため、遠慮して自己判断で進めるより、短く要点を絞って尋ねたほうが伝わります。選考全体での伝え方はAIスキルを職務経歴書と面接で伝える方法|未経験からの準備でも整理しています。
学習の段階から課題を想定しておく
実技課題は、学習の終盤に急いで対策するより、学ぶ過程で手を動かした記録がそのまま備えになります。スクールを使う場合は、課題提出やレビューが学習の中に組み込まれているかを確認しておくと、選考で見せられる材料がたまりやすくなります。
たとえばRUNTEQの公式サイトでは、Web開発スタンダードコースの受講料が一括で転職向け657,000円(税込)、スキルアップ向け577,000円(税込)と案内されています。同コースは専門実践教育訓練給付制度の対象講座とされ、条件を満たした場合に給付金が適用された後の金額として転職向け131,400円(税込)、スキルアップ向け115,400円(税込)が併記されています。分割払いは月々27,700円(税込)からとされています。なお同じスクールでもPython×AIコースは専門実践教育訓練給付制度の対象に含まれないと明記されており、コース単位で扱いが異なります。
※記載の料金・条件は2026年10月時点で各社公式サイトに掲載されていた内容です。給付金の支給率や上限、対象になるかどうかは在職状況や雇用保険の加入期間などの条件によって異なります。最新の情報は各公式サイトで、給付金の可否はハローワークでご確認ください。
まとめ
AI関連職の実技課題は、知識を問うテストというより、実務の進め方を短時間で見るための場面です。完璧な成果物を出すことより、前提の置き方、生成AIの使い方と検証、確認すべき点を質問できる姿勢を見せるほうが伝わります。課題が出ること自体を身構えすぎず、日々の学習の記録を残しておくことが、そのまま準備になります。
受講先の候補を具体的に比べたい場合は、生成AIスクールおすすめ比較ランキングで料金形式と給付金の有無を並べて確認できます。
よくある質問
実技課題は未経験の応募でも出されますか
未経験者向けの募集でも出されることがあります。ただし求められる水準は経験者向けとは異なり、完成度より進め方や説明の筋道が見られる傾向です。分からない部分を正直に伝えたうえで、どこまで自分で調べたかを示すほうが、背伸びした提出物より評価されやすい場面もあります。
課題に生成AIを使ってもよいのでしょうか
課題文に使用可否が書かれていればそれに従います。書かれていない場合は、提出前に採用担当へ確認するのが安全です。使ってよい場合でも、出力をそのまま提出するのではなく、どこを検証し、どこを直したかを説明できる状態にしておくことが前提になります。
持ち帰り課題にどのくらい時間をかけるべきですか
課題文に想定時間が示されていれば、その範囲に収めるのが基本です。示されていない場合でも、際限なく作り込むより、どこまでを今回の範囲とし、何を今後の課題として残したかを添えるほうが実務に近い進め方として受け取られます。時間をかけた量そのものが評価されるわけではありません。
課題で落ちた場合、理由は教えてもらえますか
フィードバックの有無は企業によって異なり、必ず得られるとは限りません。返ってこない前提で、提出前に自分で「どの判断に迷ったか」を記録しておくと、次の応募に活かしやすくなります。同じ課題が別の企業で出されることもあるため、振り返りは残しておく価値があります。

