教育訓練給付金で学び直したいとき、最初につまずくのが「結局どの講座が対象なのか」です。公式サイトに「給付金対象」と書かれていても、すべてのコースが対象とは限りません。対象になるのは厚生労働大臣が指定した講座だけで、しかも指定には期間があります。ここでは、厚生労働省の検索システムで対象講座を確かめる手順と、見落としやすい確認ポイントを整理します。
対象になるのは「指定された講座」であってスクールではない
押さえておきたいのは、対象が「スクール単位」ではなく「講座単位」で決まる点です。同じスクールでも、あるコースは対象で別のコースは対象外になります。たとえばRUNTEQの公式サイトでは、Web開発スタンダードコースが専門実践教育訓練給付制度の対象講座である一方、Python×AIコースは対象に含まれていないと明記されています。
給付の種類は一般教育訓練・特定一般教育訓練・専門実践教育訓練の3つで、給付率と上限額が異なります。先に教育訓練給付金は結局いくら戻る?3種類の給付率と上限額の見方で全体像をつかんでおくと、検索結果も読みやすくなります。
厚生労働省の検索システムで講座を調べる
対象講座は厚生労働省の「厚生労働大臣指定教育訓練講座 検索システム」で調べられます。資格・検定の取得を目指す講座やデジタル分野の知識・能力の向上に役立つ講座など、厚生労働大臣が指定した講座が掲載されています。探し方は大きく2つです。
スクール名や講座名から探す
「フリーワードで検索する」の検索窓に、学校名・講座名・資格名を入力して検索できます。一部だけの入力でも検索できるので、気になっているスクール名をそのまま入れるのがいちばん早い確認方法です。出てこなければ、少なくともその名称では指定講座として登録されていないと判断できます。
分野や資格から探す
「分野・資格名を指定する」の画面では、分野・資格名やキーワードで絞り込めます。学びたい領域は決まっていてスクール名まで決めていない段階では、こちらのほうが候補を広く見られます。
いちばん見落としやすいのは「指定期間」
検索システムに載っていても、いつ申し込んでも対象になるわけではありません。公式サイトには、指定期間中に受講を開始した場合に給付の対象となると書かれています。さらに、このシステムには指定開始前の講座も掲載されており、「載っているのに、まだ対象期間に入っていない」講座も混じっています。
そのため、各講座の「詳細を見る」のページにある「指定期間」の欄を必ず確認してください。公式サイトは、受講開始日が指定期間中かどうかを、ハローワークと教育訓練施設の両方へ確認するよう案内しています。指定が取り消される場合もあり、取消し後に受講を開始した人は対象になりません。
検索システムの情報は「確認の出発点」として使う
検索システムの掲載情報は、教育訓練施設から提出された調査票や添付書類等に基づくものです。公式サイトも、受講を希望する場合は必ず受講前に講座内容等を直接施設に確認するよう案内しています。
支給の要件そのものを確認する相手はハローワークです。RUNTEQの公式サイトでも、受給対象条件は自分で最寄りのハローワークに確認すること、受講開始の2週間前までに受給資格確認手続きが必要なこと、個人名義で申し込みと受講料の振込をする必要があることが明記されています。この「2週間前まで」は、申し込みを決めてから動くと間に合わないことがあります。
金額の目安も公式サイトで確認できます。同社の料金ページには、対象であるWeb開発スタンダードコースについて、転職向けの一括料金が657,000円(税込)、一定の条件を満たした場合に最大80%・最大給付額525,600円が支給され、給付金適用後の自己負担分は131,400円(税込)と記載されています。同じコースにはスキルアップ向けの一括料金577,000円(税込)や分割払いもあり、どの料金を見るかで金額が変わります。なお最大80%は、受講中・修了時に支給される50%に、修了後に資格を取得するなどして1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合の20%、受講開始前と比べて賃金が5%以上上昇した場合の10%を加えた上限です(給付率は厚生労働省の案内による)。それぞれに年間の上限額があり、条件を満たさなければこの上限には届きません。
※記載の料金・条件は2026年10月時点で各公式サイトに掲載されていた内容です。最新の情報は各公式サイトで、自分が支給の対象になるかどうかはハローワークでご確認ください。
対象講座が見つからなかったときの考え方
目当ての講座が出てこない場合は、「対象講座の中から選び直す」か「給付金以外で負担を抑える」かのどちらかになります。学びたい内容が決まっているなら、無理に対象講座へ寄せるより月額制で必要な範囲だけ学ぶほうが総額を抑えられることもあり、違いは月額制の生成AIスクール3社を比較|サブスク型が向く人・向かない人で整理しています。そもそも雇用保険の加入期間の条件を満たしていなければ、講座を探す前に止まります。その場合の選択肢は教育訓練給付金が使えないとき|雇用保険の加入期間と3つの選び方にまとめました。
まとめ
対象講座かどうかは、厚生労働省の検索システムで確認できます。手順は、フリーワードか分野から講座を探す、詳細ページで指定期間を見る、受講開始日が指定期間中かをハローワークと教育訓練施設の両方に確認する、の3段階です。検索システムは出発点にすぎず、最終的な可否はハローワークの確認で決まります。
対象かどうかと同じくらい、講座の中身が目的に合うかも大切です。料金形式・学習形式・給付金の有無は生成AIスクール比較ランキングの比較表にまとめています。
対象講座を選んだあとは、修了認定の基準を満たせるかどうかが支給の分かれ目になります。出席要件や課題提出の扱いは教育訓練給付金の修了認定とは|もらえなくなるケースと出席要件で整理しています。
よくある質問
公式サイトに「給付金対象」とあれば安心ですか?
すべてのコースが対象とは限らないため、コース名まで一致しているか確認してください。対象コースと対象外コースを並べて案内しているスクールもあります。検索システムで講座名を調べ、指定期間を見たうえでハローワークに確認するのが確実です。
検索システムに載っていれば、いつ申し込んでも対象ですか?
いいえ。公式サイトには指定期間中に受講を開始した場合に対象となると書かれており、指定開始前の講座も掲載されています。詳細ページで「指定期間」を確認し、受講開始予定日が入っているかをハローワークと施設に確認してください。
検索システムに料金や講座の中身は載っていますか?
「講座詳細情報」は教育訓練施設からの情報提供がない場合は掲載されません。公式サイトも受講前に講座内容等を直接施設に確認するよう案内しており、料金や学習範囲は各スクールの公式サイトで見るのが確実です。
対象講座なら必ず上限額まで戻りますか?
いいえ。支給には修了や就職などの条件があります。最大80%と案内されている場合も、修了後の雇用保険加入や賃金上昇の条件を満たしたときの上限です。該当範囲はハローワークでご確認ください。
※この記事の制度内容・料金・条件は2026年10月時点の各公式サイトの掲載内容です。最新の情報は厚生労働省・ハローワークと各公式サイトでご確認ください。

